「表現」は心を浄化する作用があるといわれています。
色を使ったアートセラピーでは、そんな体験ができそうです。
絵心など技術的なこととはまったく関係なく、自由に表現する解放感。
そして、ただただ色をぬって、見て、味わう体験。
そんな行為に、意外な楽しさを発見できるかもしれません。
ここではセルフセラピーとして、最初に、「色を遊ぶカラーセラピー」、さらに「色のコラージュ」をご紹介します。





色を楽しむための準備


100円ショップなどで売られている、ソフトパステル(チョークのようなもの)や、
色えんぴつ、画用紙など白い紙、安価で簡単に入手できる画材を使ってみます。
また、好きな音楽をBGMにするのもお勧めです。
音楽を使う場合は、ゆったりした曲にします。

自由に色をぬる前に、ぬり絵を試すのも初心者には楽しいかもしれません。
この場合は色えんぴつが使いやすいでしょう。
幾何学的な「マンダラ」模様は色を楽しむのに向いています。



マンダラぬり絵






自由に色をぬる!といっても、白い紙を前にしたら、誰でも気後れして当然です。
そんなときは、まず白い紙の内側にサインペンや色えんぴつなどで枠を描いてみましょう。
ちょっと安心するかもしれません。

また、自由度を高める画材として、最初はソフトパステルが使いやすいでしょう。
色を置いたあと、指でこすって色を広げ、また別のところに色を置く、そんなやり方を繰り返すだけですが、意外と美しい仕上がりになります。
何かを描くのではなく、思いつくままにぬり、色を十分に味わってみましょう。
パステルの作品





色をぬるたけでつまらなくなったら、雑誌などの切り抜きを一緒に貼ってみましょう。
切り抜いた写真や何かの素材などを貼って作る作品を、コラージュと呼びます。
コラージュは誰でも簡単に、しかも美しい作品が作れるので達成感が得られやすく、人気があるテクニックです。ここではコラージュに、パステルや色鉛筆で色を加える方法をご紹介します。

コラージュ作品





色のコラージュの準備

ファッション誌などの雑誌、新聞に挟まれた綺麗なチラシやカタログなどの
印刷物、ハサミ、ノリ、四つ切と呼ばれる大きな画用紙など
少し大きめの白い紙を用意します。
ソフトパステルや色えんぴつなども用意してください。

コラージュのやり方は、
切り抜きなどを、約束事なく好きなように画面に貼っていく方法です。






色のコラージュをやってみましょう。
写真、イラストなど気に入ったものを切り抜き、白い紙の好きなところに貼ってみます。
何点でも構いません。その周りをソフトパステルなどでぬってみましょう。
自由に思い通りに、切って、貼って、ぬってください。

終わったら作品を眺めて、よく味わいます。
サインを入れ、裏に日付やタイトルを書きます。飾ってみてもいいでしょう。
もし、何か嫌な感じのものに仕上がったら、それも一度見つめて、その後に処分したければしてください。
途切れ途切れに行うのではなく、40分くらいかけて一気に仕上げます。
その時間を十分楽しんでください。



終了